死線

東京の夜はサブカッタ…
なんか動けなかった。サングラスに溜まる。
さぁ、行こうかな?と顔をあげるとサングラスから頬をつたる。動けなかった。

スズカに電話。「富士山行こうか?」
富士山に連れ出す。富士駅で待ち合わせ。
富士駅でバスを調べていると外人2人が
「4人でタクシーに乗って5合目に行きませんか?」
だとさ。いいんじゃない?乗ろうってノリで乗ってしまいました。

なんもしゃべれませんでした。なんかビールとか飲んでて、キャッキャッいうてました。
ぼく、山道で揺られて軽く気持ち悪かったのに、こいつらビールとか飲んじゃって大丈夫なんか?それだけが心配でした。
隣のぼくの方に向かって吐いたら…

無事、着きましたよ。が、時間が19時前。そんなん関係ねぇよ。死の?っとスズカを誘う。
なんか外人とタクシー乗ったせいで荷物を預けそこなう。どーしよ?と思ってたら食堂で預かってくれるとか。1000円かぁ。高いなぁ。
軽く雨が降っていたので装備を補充。雨具を下さい。カッパとジュースを買いました。
500のペットボトルが300円。倍やね。ぼりすぎやね。
で、「にぃちゃんズボンは?」ってさ。
これで行きます!
人はそれをジーパンと呼ぶ。ぼくをジーパン刑事(デカ)と呼んで下さい。





ウソ。やめて!

ジーパンで登山ってかなり危険みたいですよ。屋久島でもゆわれましたよ。
でも、ジーパンで。屋久島も行けたから。
しょぼい装備で富士山をなめてます。
じゃあ行くべ。カッパ着てなんかイマイチ。カバンも大丈夫的な文句がうりのはずやのに、カバンが入んないよ。
この日の俺には関係ねぇよ。どーにでもなれよ。そんな感じで。
6合目に着いたら、おばちゃんが「あんたバカじゃねぇ?そんな軽装じゃ死ぬよ」と恐喝してきましたさ。
これ買いな!カッパのズボンと軍手を勧めてきたね。でも、買わねぇ。いらない。
俺がこれで行くっつーたらこれで行くの!
いいじゃん。ジーパンで。ほっといてくれ!
どんどんテクテク歩いてゆく。6合目から新7合目は余裕。新から元祖7合目も余裕。
だんだん曇り。てか雲。雲のど真ん中にいたね。凄い景色だった。
ドーンとかドゥルゥゥなど変な音が聞こえて雲が光る。
なんやろ?なんかモノスゴイ大きいバイクをふかしたみたいな音かな?
雷だったのか?花火だったのか?謎である。
雲を下に見て、雷だったのかな。凄くねぇ?雷が鳴ってる雲を上から見た事ないでしょう。
なんだったのか?全く分かんなかったけど、雲が光って音が鳴る。凄かった…。
7合目から8合目がヤバかった…。はい、1回目死にました。
暗い。かなり暗い。マジ真っ暗。で、僕らの装備のライトが自転車のライト。
舞子さんした日に車にひかれて自転車のライトが取れてカバンに入れっぱなしだった。
そんなライトが一つ。スズカも懐中電灯を持ってたけど、俺のんが電池がなくなったらヤバいので、スズカのは非常用。
かなりの非常事態だったけど、最悪の事を考え使えない。
暗い、暗い、暗い。
道はホントにこっちか?7合目と8合目の間の道が険しすぎる。崖登り?
休んでは登り、またすぐに休む。おいら達の登るペースが早いらしく高山病と戦いながら…。
夜中に天辺まで行くつもりだった。御来光(朝日)を見たかった。天気が最悪で、見れないなと思ってたけど、富士山って雲より高いって!ってゆうて登ってたよ。
9合目の小屋の前で休憩。風の当たらない場所で休んでいたら、絶対落とさないように持っていたライトがない!
うわっ!ライトがない。マジで死ぬな、これ。
「ヤバイ、ライトがない!」とゆうと、スズカが「ここにあるでぇ。」と。
良かった。ほっ!
しかし、なんでやろ?
だいぶ、後から聞きました。はい、2回目死にました。
なんか風を避けて座ってたら、気を失ってたらしい。全く記憶にございません!
寝てたらしいよ、俺。30分も寝てたらしいよ。
天気の悪い富士山って最強。寒さが最強!しかも9合目。気温4度ぐらいかな?
どー考えても死んでるよね?
「寝たら死ぬぞ!」ってシーンよね?
この日は全然寝てなくて眠たかったし、最強に眠たそうにしてたらしい。眠たそうやったから、寝かしといたってさ。
30分も待ってたの?そこは起こしていいんちゃうかな?
ぼくの寝起きってすげーらしいです。起こされたらハイパー機嫌が悪い。らしい。
やっぱ、そこは起こしていいんちゃうかな…?
9合目で死んでたので小屋に入り深夜の1時に泊まったさ。
19時に登りだし、9合目で1時でしたとさ。